在留期間更新・変更の手数料改定:許可期間ごとの新料金と受入企業の見直し点

calendar-icon 2026.09.24

1年の在留期間で更新が許可されると、手数料は窓口申請で33,000円、オンライン申請で27,000円。2026年10月1日以降に受け付けられる在留資格の変更・在留期間の更新は、これまでの一律6,000円(オンライン5,500円)から、許可される在留期間の長さに応じた額に変わります。

影響を受けるのは、外国人本人だけではありません。手数料を会社が負担している受入企業では、窓口申請で1年の許可なら、1人あたりの費用が改定前の5.5倍になります。登録支援機関や行政書士に申請を依頼している場合は、誰が・いつ・どの方法で払うかの段取りも変わります。改定の中身を出入国在留管理庁の公表資料で整理し、受入企業(所属機関)が見直しておきたい点を立場別にまとめます。

何が変わるか:許可期間ごとの新しい手数料

改定の根拠は、出入国管理及び難民認定法施行令の改正です(出入国在留管理庁のリーフレットでは「改正入管法施行令第25条第1項」と表記)。対象は在留資格変更許可・在留期間更新許可・永住許可の3つの手数料で、施行日は2026年10月1日です。

許可される在留期間窓口申請オンライン申請
(改定前・期間に関係なく一律)6,000円5,500円
3月以下10,000円10,000円
3月超6月以下18,000円15,000円
6月超1年未満25,000円21,000円
1年33,000円27,000円
1年超3年未満48,000円42,000円
3年以上5年未満64,000円56,000円
5年以上75,000円65,000円
永住許可10,000円 → 200,000円―

出典:出入国在留管理庁リーフレット「2026年10月1日から外国人の在留手続に関する手数料が改定されます。」。変更・更新の行は在留資格変更許可と在留期間更新許可に共通です。

表の読み方で押さえたいのは3点です。

  1. 金額を決めるのは「申請した期間」ではなく「許可された期間」。改正後の施行令は、許可に係る在留期間の区分に応じて額を定めています。
  2. オンライン申請のほうが低い。1年の許可で6,000円、5年以上の許可で10,000円の差があります。出入国在留管理庁のQ&Aは、利便性の向上や窓口の混雑緩和のため、オンライン申請の一層の利用を促す目的と説明しています(3月以下の区分だけは同額。オンラインは別に決済手数料がかかります)。
  3. 1年・3年・5年と長い許可ほど、1年あたりの額は小さい。1年の許可を3回受けると窓口で合計99,000円ですが、3年の許可を1回受ければ64,000円です。ただし許可される期間は審査で決まり、申請者が選べるものではありません。

どの申請から新しい額になるのか

基準は申請を受け付けた日です。出入国在留管理庁は、2026年9月30日までに受け付けた申請については、許可が10月1日以降になっても改定前の額を納付すると案内しています。逆に、10月1日以降に受け付けられた申請は、許可された在留期間に応じた新しい額になります。

もう一つ、手数料を払うのは申請したときではなく、許可を受けるときです。自分が払う額が分かるのも審査が終わってからで、リーフレットのQ&Aでは次のように案内されています。

  • 窓口申請:審査終了後に届くハガキに、納める手数料の額が書かれています。収入印紙(現金でのみ購入可)で納めます。官署内の売店などは印紙の在庫に限りがあるため、大きな郵便局などで事前に買うよう呼びかけられています。
  • オンライン申請:審査完了メールのあと、決済リンク付きのメールが届き、そこに額が書かれています。納付はコンビニ決済か銀行決済のみで、収入印紙は使えません。手数料とは別に決済手数料もかかります。

ポイント:額は「許可された期間」で決まり、分かるのは審査の後です。予算を組むときは、1つの金額ではなく「最も短い期間で許可された場合」と「希望どおりの期間で許可された場合」の幅で見積もっておくと、あとで慌てずに済みます。

在留資格ごとに、あり得る手数料の幅を見ておく

在留資格ごとに、許可され得る在留期間は決まっています。受入企業でよく扱う在留資格について、出入国在留管理庁の在留資格ページに載っている在留期間と、それぞれの期間で許可された場合の手数料を並べると次のとおりです。

在留資格在留期間(入管庁の表記)許可期間ごとの手数料(窓口/オンライン)
技術・人文知識・国際業務5年、3年、1年又は3月5年 75,000/65,000円
3年 64,000/56,000円
1年 33,000/27,000円
3月 10,000/10,000円
特定技能1号法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲)指定された期間の区分による。例:3年なら64,000/56,000円、1年なら33,000/27,000円
特定技能2号3年、2年、1年又は6月3年 64,000/56,000円
2年 48,000/42,000円
1年 33,000/27,000円
6月 18,000/15,000円

たとえば技術・人文知識・国際業務の社員について、前回と同じく1年の許可が出れば窓口で33,000円、3年に延びれば64,000円です。3年の許可は1回あたりの額は上がりますが、次の更新までの期間で割ると1年あたり約21,300円と、1年許可を毎年受ける場合(33,000円)より軽くなります。出入国在留管理庁のQ&Aも、5年と1年を比べ、長い期間の許可を受ける人のほうが1年あたりの額が小さくなると説明しています。

特定技能1号は「3年を超えない範囲」で個々に期間が指定されるため、同じ会社の中でも人によって許可期間が違うことがあり得ます。特定技能1号には通算在留期間が原則5年以内という上限もあるので、残りの通算期間も踏まえて、更新の時期と費用の計画を立てておくと安心です。更新の注意点は特定技能ビザ更新申請の5つの注意点、技術・人文知識・国際業務については技人国の更新の注意点も参考にしてください。

立場別に、影響を受ける場面

受入企業(所属機関)

手数料を会社が負担している企業では、在留外国人の人数と更新の時期がそのまま費用になります。人事担当者から「来年度の予算に、更新手数料をいくらで積めばいいか」と聞かれる場面が、これまでより増えるはずです。改定前は1人6,000円で済んでいた更新が、1年許可なら33,000円(窓口)になるので、社員10人分なら33万円です。

費用を本人負担としている企業でも、本人にとっての負担は大きく変わります。会社と本人のどちらが払うのかを、社内の規程や雇用契約の説明でどう扱っているかを確かめ、10月以降に更新を迎える社員には、額が変わったことと、許可が出るまで額が確定しないことを先に伝えておくと、許可後の手続きが滞りません。

春入社の留学生の在留資格変更も同じ表の対象です。留学から技術・人文知識・国際業務への変更で1年の在留期間が許可されれば、窓口33,000円・オンライン27,000円になります。内定者の手続きを会社が主導している場合は、この費用を採用コストに含めて考える必要があります。

登録支援機関・行政書士に申請を依頼している場合

在留申請オンラインシステムは、所属機関の職員(申請等取次者の承認を受けている、または承認要件を満たしている者)のほか、登録支援機関の職員(所属機関から依頼を受けた場合)や弁護士・行政書士なども利用できます。これらの人は、地方出入国在留管理官署で申請等取次者として承認されている又は届出を行っている必要があります。オンライン申請の決済案内メールは、利用者情報を登録したときのメールアドレスに届くと案内されています。登録支援機関や行政書士の側でオンライン申請をしている場合、支払いの案内は依頼先のアドレスに届くと考えられます。

依頼先がいったん立て替えるのか、案内を会社へ転送して会社が払うのか。改定前の数千円なら曖昧でも回っていた精算が、数万円単位になると請求書の書き方や支払いの締め日にも関わってきます。10月以降の申請を依頼する前に、次の3点を依頼先とすり合わせておくと安心です。

  • 決済案内メールを受け取った後、誰がいつまでに払うか
  • 立て替える場合、手数料と決済手数料をどの請求書に、どの項目名で載せるか
  • 許可期間が確定したら、会社にいつ・どの方法で知らせるか

外国人本人

本人にとっていちばん大きいのは永住許可で、窓口の手数料は10,000円から200,000円になります。社員から永住申請の相談を受けたときは、この額を前提に話を進める必要があります。なお、生活保護法に規定する要保護者に準ずる程度に生活に困窮していて、人道上の配慮が必要な人については、手数料が減額される場合があります(対象の考え方はガイドラインで示されています)。

いつまでに何をするか

いつすることなぜ
今すぐ在留外国人全員の在留期限と、前回許可された在留期間を一覧にする次の更新時期と、許可され得る期間の幅から費用を見積もるため
今すぐ手数料を会社と本人のどちらが負担するかを確認する1人あたり数万円になり、説明なしでは本人との行き違いが起きやすい
次の申請の前窓口とオンラインのどちらで申請するかを決める同じ許可期間でもオンラインのほうが手数料は最大10,000円低い(別に決済手数料がかかる)
依頼する前登録支援機関・行政書士と、決済案内の受け取りと立替・精算の方法を決めるオンライン申請の決済案内は、利用者情報を登録したメールアドレスに届く
期限の3か月前まで更新申請の書類を準備し、3か月前になったら申請する6か月以上の在留期間を持つ人は、満了の3か月前から更新申請ができる

よくある誤解

「許可が10月以降に出たら、新しい額になる」

基準は申請の受付日です。2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月1日以降でも改定前の額で納めます。

「オンライン申請でも収入印紙で払える」

在留申請オンラインシステムで受け付けた申請の許可では、郵送交付・窓口交付のどちらでも、コンビニ決済か銀行決済で納めます。収入印紙は使えず、決済手数料も別にかかります。窓口申請は従来どおり収入印紙です。

「申請のときに額が分かる」

額は許可された在留期間で決まるため、分かるのは審査の後です。申請時点で「必ずこの額」と社内や本人に伝えてしまうと、短い期間で許可された場合に説明のやり直しになります。

⚠ 注意:2026年10月1日以降に受け付けられた申請は、申請の時期にかかわらず、許可された在留期間の区分で額が決まります。費用を気にして更新申請を後回しにしても手数料は下がらず、期限切れのリスクだけが残ります。期限の管理を優先してください。

RakuVisaで更新時期の管理と行政書士との連携を進める

RakuVisa は、外国人本人・所属機関・登録支援機関・行政書士の4者をつなぐ在留資格申請のSaaSで、入管庁のAPIと連携したオンライン申請に対応しています。2026年8月にリリースした特定技能外国人の管理機能では、義務的支援の記録や期限アラート付きのTODOで、特定技能外国人ごとの対応時期を管理できます。受入企業が自社で申請する場合も、行政書士に依頼する場合も、同じシステムの上で更新の準備から申請まで進められます。

参考(公的情報)


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